日本政策金融公庫の無利子融資?

最近のコロナ報道では無利子化融資が話題になります。
こちらは、日本政策金融公庫の国民生活事業「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の要件を満たして融資を受けた後、公庫に利子とともに全額を返済した後、公庫以外で政府の指定する実施機関(現時点ではまだ未定)から利子の補給を受けることで、実質的に無利子になるというものです。

そもそも「新型コロナウイルス感染症特別貸付」は、国民生活事業では、当初3年間は3,000万円を限度として、災害貸付の基準利率の年利1.36~1.65%(令和2年4月1日現在)より、0.9%低減した利率が適用されます。
例えば、5年返済の場合は、
【3,000万円以下の部分】
当初3年間:0.46%、3年経過後:1.36%
となり、公庫に全額返済した後に、当初3年間:0.46%の支払済利子額を後日に実施機関から補給してもらうことで、実質的に無利子であるというものです。
融資を受けた後、利息も含め公庫に返済する「キャッシュバック方式」なので、その点に注意が必要です。

先週、政府が近く運用を始める民間金融機関を通じた実質無利子・無担保融資制度について、利子補給の制度設計を固めたという報道がありました。
こちらは融資実行段階から無利子となる「リアルタイム方式」のようす。
返済時に利子分の資金流出がありません。
政府は中小企業基盤整備機構を通して自治体に利子補給の補助金を交付するとのことで、自治体が金融機関へ利子補給を行うことにより、金融機関は事業者からは利子を取らないことになります。

2020年04月21日