コロナ対策で期限付酒類小売業免許の特例!(2020年10月24日追記あり)

(4月10日投稿)
日々、コロナ対策で色々な施策が発表され、当事務所の情報収集も追いつかなくなってまいりました。
今回は国税庁の緩和措置です。

昨日9日、新型コロナウイルスの影響を受けている飲食店には、一般の酒類小売業免許とは別に、酒類を料理と共にテイクアウト(持ち帰り)販売できる、特例の「期限付酒類小売業免許」を新設したとの報道がありました。
国税庁ホームページでは、「今般のコロナウイルス感染症に基因して、酒場、料理店その他酒類を専ら自己の営業場でテイクアウト用酒類の販売を速やかに行いたい事業者の方については、特例の期限付酒類小売業免許を申請することにより、速やかに販売業免許を受けることが可能です」となっています。
チェックしておきましょう。

ご承知のとおり、一般には、「通常の時間帯に、食事としてお店でお酒を提供する」には免許資格は不要です。
深夜0時を超えて提供する場合は、「深夜酒類提供飲食店営業」を所得します。
そして、お酒を店内で飲ませるだけではなく、お酒のお持ち帰りも販売するには、「酒類販売業免許」が必要になります。
「一般酒類小売業免許」をとればすべての品目のお酒を販売できるでしょう。
ただし、お酒を提供する飲食店でお酒の販売もするとなれば、飲食で提供するお酒をは「酒類小売業免許」取得者からの仕入れ、テイクアウト販売用は「酒類卸売業免許」取得者からと、別に仕入れなければなりません。

新設される「期限付酒類小売業免許」の特例では、今現在の飲食店にあるお酒の在庫販売が認められます。
つまり、飲食用として酒類小売業免許取得者から仕入れていたお酒の在庫を、自ら酒類小売業免許を取得しそのまま販売します。
国税庁は「新型コロナウイルス感染症に基因して、在庫酒類の持ち帰り用販売等により資金確保を図るものについて、迅速な手続で期限付酒類小売業免許を付与」としていることから、簡易な申請となる特例であると思われます。
本日現在で、詳しい手続きなどはまだ公開されていませんが…、
・免許付与から6ヶ月間限定
・期限延長はない
・2020年6月30日までに申請すること
・インターネットでの販売はできない
・資金確保のため必要がある場合に限る
など様々な条件がついてます。

どの程度の申請事務量となるかわかりませんが、行政書士も注意してまいりましょう。
一般酒類小売業免許の書面は膨大ですが、どの程度の緩和となるか…。
とにかく、行政書士としては目の離せない日々が続きますね…。

(4月13日追記)
イベント会場等で臨時に販売場を設けて酒類の小売を行う場合には、本来はイベント2週間前までに期限付酒類小売業免許を申請、取得するところです。(酒類販売業者であれば10日前までの届出でOKです。)
従って、今回の特例措置の手続は、この期限付酒類小売業免許に準じるようです。
あくまで、新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店に対し、在庫のお酒を販売して資金確保の目的のため、一部書類の先行提出のみで、暫定的に免許を付与するものです。先行提出した書類以外の残りの書類については、後日の提出となりますし、各種義務が免除されるものではありません。
また酒税法第10条(製造免許等の要件)に該当することになったときは、取消申請することとなっています。
・とりあえず先行して提出する書類
①酒類販売業免許申請書
②次葉1 販売場の敷地の状況
③次葉2 建物等の配置図
・免許後に改め追加提出する書類
①次葉3 事業の概要
②次葉6 酒類販売管理方法に関する取組計画書
③誓約書
④賃貸借契約書のコピーなど販売店舗の使用権限を証明できる書類
⑤法人の登記事項証明書及び定款の写し(個人の場合は住民票の写し(マイナンバーなし))
⑥地方税の納税証明書(都道府県税、市町村税それぞれが発行する納税証明書)
⑦期限付酒類小売業免許(e-1)チェック表

・酒類販売管理研修受講が再開されたら提出する書類(現在、講習は延期・中止)
①酒類販売管理者選任の届出
②酒類販売管理研修修了証(写)

・6ヶ月間の期間終了後、または在庫販売後に提出する書類(義務)
①酒類の販売数量等報告書

以上のように、一般の酒類小売業免許で提出することになる、次葉4(収支の見込み兼事業の概要付表)と次葉5(所要資金の額及び調達方法)、最終事業年度以前3事業年度の財務諸表など一部が省略できるものの、多くは期限付酒類小売業免許の申請と何ら変わるところではありません。
飲食用で仕入れたお酒の在庫を、6か月間だけ店頭で売るためのものです。
お客様へ説明する場合、しっかり主旨を説明し、申請の判断をすることが必要でしょう。

(4月14日追記)
国税庁ホームページが更新され、4月14日「料飲店等期限付酒類小売業免許に関するQ&A」で、ほぼ手続に関する全ての疑問が解消するようになりました。
申請種類の頁も更新され、記載例の追加により、申請に不慣れな飲食店主でも自分で簡単に書けるようになりました。

(10月24日追記)
期限付酒類小売業免許の新型コロナ対策として、特例「料飲店等期限付酒類小売業免許」の申請期限は終了しており、現在は新規申請は受け付けておりません。
現在、「料飲店等期限付酒類小売業免許」を受けられている方は、全国で2万6千余りの事業者の方です。
この期限付免許ですが、制度スタートで早々に申請した方は、12月末までに期限が切れてしまいます。
しかし、未だコロナ禍の収束の目途が立たないことから、12月30日以前に期限到来する場合でも、2020年12月末まで延長することになりました。
更に、令和3年1月以降も引き続き酒類の販売を行いたいため、免許の期限の延長を希望する方は、11月30日までに期限延長の申出書を提出、審査の上、延長することが適当であると認められた場合は、延長できることになりました。

2020年10月24日